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いつき 朔夜

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ボーイズラブ・レビュー


なんだろう。
ボーイズラブの王道を突っ走っていると言う感じの、

悲惨設定受×金でお前を買ってやるぜ攻

というカップリングなのに、このほのぼの感はどうしたことでしょうか。
悲壮感はほとんどなく、お茶でもすすりながらのほほんまったり楽しめるお話でした。


以下ネタバレ妄想注意!


紹介文です。

勤務はおもに夜間。週に一、二回の割合でデート―。妻に逃げられ、赤ん坊を抱えてリストラされた絢人。再就職もうまくいかない中、ゲームソフト会社を経営する藤堂から「月三十万でどうだ」と誘われたのが、彼の愛人になることだった。生活のためやむなく契約した絢人だったが、いつしか藤堂のカラダに慣らされてしまう。そんなある時、絢人は藤堂の会社で思わぬ仕事をすることになり…?恋愛ダンジョンRPG。

月30万という、この地に足のついた愛人契約っていっそ新鮮。
これで攻がどこそこ財閥の跡継ぎとか、20代にして大企業の社長とかなら、ボーイズラブならではのとんでも設定として流せたんですが、今回の攻は中小企業レベルのゲーム会社の社長。王族だの貴族だのが大量に生息しているこの業界においては、わりと地味な肩書きです

金に困っている絢人に、身体の関係を仄めかして
「あのっ、すいません、俺、いや私は、そういう趣味は」
とドン引きされても、
「いいんだ、私の趣味だから」
と言い放ち、月30万で買った男との情事をネタに自社のBLゲーを作ってしまうという、なかなかに面の皮の厚い男なのですが、不思議と憎めません。

だいたい、受に惚れ込んだ攻はこっちが赤面するような美辞麗句を並べてくれることが多いのですが、藤堂(攻)は、

「ま、何というか……。毎日フランス料理のフルコースだと、たまにお茶漬けが食べたくなるというか。フォアグラよりメザシというか」

などと絢人を評し、

「愛人としてでも君を欲しがる奴は、そうはいないだろうねえ。見かけがちょっと可愛いくらいじゃ売り物にはならんよ」

とバッサリ。
あげく、絢人の嫁が離婚届とともに残した乳飲み子を盾に愛人契約を結ばさせてしまうという……。
なんか説明してたらこの攻、とんでもない人でなしな気がしてきましたが、読んでみると不思議と腹が立たないのです。
藤堂の、というか作者の人徳でしょうか。

仕事と家族愛と恋愛がごった煮になった感じの、ほんとにほのぼの安心できる作品でした。
地に足のついた感じが、なんかちょっと月村奎さんに似ている気がします。

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