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神官は王を狂わせる神官は王を狂わせる
吉田 珠姫

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ボーイズラブ・レビュー


神官は王に愛されるの第2弾です。
つーか、尊いお腰の剣の続編です。

2冊目を読んだ私の最大の目的は、尊いお腰の剣を越える何かの発見です。

なんかこのシリーズは文章までが色んな意味でファンタジックなので、読んでいて非常にこそばゆいのです。これだけいつもと調子を変えて文章書くなら展開ももうちょっと何とかすればいいのに……とちょっと思ってしまうのでした。

以下ネタバレ妄想注意!


紹介文です。

王と神官という立場を乗り越え結ばれたふたり。男らしく猛々しい王・羅剛は、愛する冴紗を手に入れ、婚姻の儀を待っていた。 神官と王妃、両方の役割を担うことになる冴紗を、羅剛は片時も離したくないほど狂おしく愛している。しかし、聖なる虹色の神と瞳を持ち人々を導く存在の冴紗を奪おうと、近隣諸国が戦を仕掛けてきた。羅剛は、冴紗には何も知らせずひとり戦地に赴かんとする。やっと想いが通じ合ったのに、運命はまたもふたりを引き裂くのか…!? 愛はすべてを凌駕する…一途で激しいラブロマンス。

内容はあらすじのまんまです。
この王様、戦に関しては間違いなく無能です。
というかアホです。いくらなんでも戦略とか戦術とか、もーちょっと考えても良いんじゃないかと思います。
勝算もないのに、ヒヨコと引退後の爺さん兵士ばっかり引き連れて敵の城に行くとか、もう何も考えてないとしか思えません。(というか実際たぶん何も考えてない)
こんな指揮官の下で戦うのはいやです。
戦で国が大変な時に、自分の男のことが気になって仕方ないからって、往復半日かかる場所まで飛んでいってしまったりするんですよ。私が臣下なら見捨てる、もう間違いなく見捨てて逃げます。

しかも結局、敵の大将に殺されそうになったところを、間一髪で駆けつけてきた冴紗に助けてもらってます。ええい、この甲斐性なしめっ!!


でもまあ、そんな些細なことは棚に放りあげても問題ないでしょう。
なんといっても、メインは「いかに受けが恥ずかしいセリフを口走るか」という点です。
しかし、残念ながら今回は王様視点だったせいか冴紗はわりとおとなしめです。
その代わり、王様が暑苦しく毎回毎回、冴紗を可愛がってくれます。

そのうちに、「冴紗の花に、御身のお情けを下さいませ」、と甘えた声で言わせてみたいものだ。

とかなんとか勝手なこと考えてますが、前の巻でもっとすごいこと言ってもらっただろうがよ!
と、思わず突っ込んでしまいました。
お情けを下さいとか、ボーイズラブじゃ普通ですよ。
ちょっと言葉責めの得意な攻めなら簡単に相手に口走らせてしまいます。
きっとお願いすれば、冴紗ならすぐに言ってくれると思います。


それより今回、何よりびっくりしたこと。
(前の巻でも書いてあったのかも知れないが、前はお腰の剣の印象が強すぎてそれ以外のことはさっぱり覚えてない)


王様、冴紗と致すまで童貞だったんですって……。


男が初めての攻は珍しくないですが、この王様、異性とも経験がなかったっ!!
ええええ。その割には知識豊富じゃないですか?
耳年増な攻だったの、王様?

ということはですよ。
一回目のエッチって、処女(?)と童貞だったってことですよ?
うっわー。


今さらながら、ちょっとびっくりしてしまったのでした。
王様、戦はさっぱりでもそっちのセンスはあったみたいで、良かったですね。

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