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交渉人は黙らない交渉人は黙らない
榎田 尤利 奈良 千春

大洋図書 2007-02-23
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ボーイズラブ・レビュー


これの前の新刊が神話シリーズの最終巻でした。
うーん。
この作家さんの切換はすごいなぁと思います。
ボーイズラブとファンタジー、文章は同じでも雰囲気が全く違うんです。
この前、他のボーイズラブ作家さんのファンタジーを読んで、BL文法が抜け切れてないのをひしひしと感じて萎えてしまったので、余計にすごいと思うのかもしれないですが。
(ちなみに、こんなブログを運営しときながら言うのも何ですが、彼女の作品の場合は、ボーイズラブよりファンタジーのほうが好きだったりします、あはは。神話シリーズはトータルで魚住くんより気に入ってしまったので)

榎田尤利さんの書くボーイズラブって、冊数を重ねるたびに、なんていうか、分かりやすくなってる気がします。
魚住くんを筆頭に、遡るほど再読回数が多いんですよね。
なんか最近の作品は、ざっと一回読んだら特に疑問点もなく全部すーっと頭に入って、ああ楽しかった、ありがとう! で、そのあと何のしこりもなくいつの間にか記憶からフェードアウトしてるような気がします。

なんつーか……きっちり書けるようになり過ぎちゃったのか……。
なめらかすぎて、は、歯ごたえがないというか、喉越しつるんというか。
面白いのは、もうホント、普通に面白くて。
だいたいどの作品も安心して読めるレベルで書いて下さる、ボーイズラブ業界には貴重な作家さんなんですけれども。


以下ネタバレ妄想注意!


紹介文です

「あんたは・・・俺のオンナにふさわしい」 元検事で元弁護士、その上美貌と才能まで持ち合わせた男、芽吹章は暴力・ 脅迫・強制この三つが反吐が出るほど大嫌いだ。 弱き立場の人を救うため、国際紛争と嫁姑問題以外はなんでもござれの交渉人と して、「芽吹ネゴオフィス」を経営している。 そんなある日、芽吹の前に一人の男が現れた。しかもヤクザになって!! 兵頭寿悦・・・できることなら、二度と会いたくない男だった・・・!

帯にまで抜粋されてますし、額面通りの意味じゃないのも承知ですがとりあえず言っておこう。

30過ぎのこの表紙の男がオンナに見えるならとりあえずメガネ屋行って新しいメガネ買ってこい!

あーすっとした。

それにしてもまた特殊なお仕事を持ってきましたよね……。
交渉人って。
ちなみに私は「勇午」しか浮かばなかったです。

冒頭から受の芽吹は働いてます。
口先三寸+度胸で世の中渡ってる人です。
攻の兵頭はヤクザの若頭で、やり手と評判の男。
もちろん、ヤクザ×交渉人

お互い性格が可愛くない上に口がたつので、やりとりは駆け引きと言うよりはむしろ夫婦漫才。いたるところで丁々発止の舌戦が繰り広げられていて笑えます。

で、この作品。
なんと最後までいってないんですよねー、カップルが。
横やりを入れてきた噛ませ犬野郎ですら半分ほど突っ込んでるのに、本命は指だけで終了。
いいのかー?
しかもエピローグ見てたら尻に敷かれてるよ兵頭。
「まずはお食事からお願いします」
みたいな。

最初はあんなに強引にせまってたのになぁ。
なんか、フジミ初期の圭を思い出しました。
あれも、なんだかんだ言って受の方が強い様な気がするのです。
(※圭……思い込みで主人公をゴー○ンした後、何事もなかったかのように「コーヒーでも」と恋愛を初めからやり直そうとした厚顔無恥……じゃない、神経ナイロンザイルの猛者)

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