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風が強く吹いている風が強く吹いている
三浦 しをん

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この作品はボーイズラブじゃありません。
このブログでは非ボーイズラブには極力、触れないようにと思っていましたし、これからも基本的にはそのつもりでいます。

しかし。
この作品については叫びたくなったのです。

つーかこの作品の読了後、今日更新予定だったボーイズラブの感想が頭から吹っ飛んで真っ白になっちゃった、というのもある……。


というわけで、特にネタでもなくボーイズラブでもなく、ただ思ったままに私が叫んでるだけです。
ネタバレすらないです。




圧巻だったのです。
なんというかもう薙ぎ倒された感じ……。

現実とのギャップとか、実際は無理よそんなもんありえない、という設定が何だというのでしょう。そんなもんは、物語に引きずり込まれた人間には何の意味もないんだと思いました。その世界に飲み込まれた私の前にあったのはただその世界だけで、比較の対象自体が存在しないのです。


バラバラの人間が一つの目的を持って、そこに向かって意識を集中させ、ただ一つの結末に向かって走っていく様に魅せられたというんでしょうか。
終わりに向かって、逸れもせず流れるように収斂していく物語が、いっそ心地良かったというか。彼らの軌跡を文章で辿るのがただ楽しかったというか……。

物語を通して走の名前が「走る」という動詞と混ざって、離れて、ひとつになっていく感覚を味わいました。


うん、なんか幸せ。















……この作者と同一人物が、書いてるとはとても思えない……こともない。
片鱗はある、確かに。
妄想炸裂

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