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大場 つぐみ 小畑 健 ジャンプ・コミック出版編集部

集英社 2006-06-02
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昨日、ゴールデンウィーク中に溜まった代休をとって見てきました。
映画デスノート前編。

夜は飲みの約束があったので夕方の放映で見ました。幸い子供はそんなにいなかったのですが、放課後タイムだけあって制服姿の高校生が山のように。
私の座っていた列のシート、8割が高校生でした……。
彼らの会話が昔の自分を髣髴とさせて懐かしいやら気恥ずかしいやら。

で、映画ですが、面白かったです。
とりあえず見てみると良いかと。


デスノート(前編)映画鑑賞に持っていく物
・コミックス3巻の前半までの内容。
・脳内補完能力
・妄想は300円分まで


以下ネタバレ妄想ボーイズラブ絡み感想注意!


冒頭が良い感じでした。
こう、ノートに名前が書かれる度に凶悪犯罪者がばたばたと死んでいくシーンなんですが、緊迫した空気がすごかったです。全体の流れも、映像にしたらこうなるよな、と納得できる部分が多かったように思います。
個人的には月よりLの方が原作に忠実な気がしました。
ただ、この映画は原作とは別に考えた方が良いと思います。
しかしあえて書こう。
やっぱりこっちは原作の方が良かったかも、と言うところがいくつかありました。

映画の月は在学中に司法試験に受かってます。
原作の月は高校の全国模試でトップを維持しています。

……高校の全国模試トップの方がすごいと思うんですけど。
高校が進学校だったのでめぼしい模試はほとんど受けさせられてましたが、全国模試トップを維持してる人間なんて少なくとも私の高校時代にはいなかったですし、今もいないんじゃないでしょうか。まぁ、だからこそリアリティの問題があって変えられたのかも知れないですが。
司法試験に在学中に合格は、まだあり得ます。
中高の同級生は3回生だか4回生の時にさくっと受かってました。
(ちなみに彼は月より砕けた性格で天才肌の、イケメン受け顔青年です。見てないと思って好き放題書いてますが事実です。知ってる人、本人にご注進に及んだりしないように)
微妙な設定の違いなんですが、やっぱり月は高校生の時にデスノート拾ってたほうが良かった気がします。
「新世界の神になる!」
という宣言を、純粋に幼稚に心からできるのって高校生が限界な気もしますし。

デスノートにおいて、この月の「純粋さと幼稚さ」はかなり重要だと思うのですね。
原作の月は、犯罪者以外に自分を追うものを殺し始めてからその純粋さが翳り始めました。しかし映画の月は、見た限りほぼ初っぱなから真っ黒です。
初めの2人を殺したあたりで原作の月は、殺人という現実につきまとう精神的負担のため夜眠れず数㎏も体重を落としていました。映画でも、この人を殺すことによって背負うことになったあれこれについて、もうちょっと月に重圧を感じさせて欲しかったのです。
しかもあっさり自分の恋人までノートで殺してしまっているし。いくらオリキャラだからってあんな捨て駒にしなくてもいいのに……。
この映画の脚本を書いた人もオリキャラには何しても良いと思ってたんでしょうか。

そして一番納得がいかなかったのが南空ナオミが絡んでくる展開です。
原作の神懸かったあの名前を聞き出すまでの名シーン。
なんだか迷シーンになってたような気がして悲しかったです。
あの一連の展開で、映画の月は頭を使わずデスノートを使ったんですよ!?
ありえん!!


あそこは原作の方が良かったです。
というか、この映画はデスノートの重要なファクターである頭脳戦をちょっと軽視してしまっている気がします。デスノートに書いて行動を操って派手に人を動かして……という流れの方が映像では分かりやすいですが、デスノートの真の魅力は月とLの頭脳戦です。
よって、彼らの思考が書かれてあるコミックの内容をある程度頭に入れておいた方が、より映画を楽しめます。あの彼らの頭の中の考えを漏らさず独白にして流すのは映画では不可能ですから、そのへんは各自で脳内補完です。

肝心の月とLが絡んでくるのは後編のようです。
よって萌は次回に持ち越し。
(でもLは思っていたより良かったです。キモ可愛いと言うんでしょうか。
実写で見てもやっぱり彼は攻でした。)
一応次回で完結する、しかもラストは原作とは違う、ということで、場合によっては私は映画版を正史認定する構えですよ

色々書きましたが、普通に面白かったです。
原作と別もと完全に割り切れればもっと楽しめたかも。
DVDは絶対買います。


映画版デスノート(前編)に足りなかった物
・リュークの可愛げ
・南空ナオミの可愛げ
・月の頭脳労働


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