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皆様もよくご存じだと思います。
通信販売会社大手のニッセン様。

ええと。
カタログが発行されて、データ管理用の商品登録も終わって、今恐らく一番暇な時期なんです。ウチの会社は、けっこう各部署の仕事が入り混じっていたりするので、編集の人間も仕入れ担当者に混じって新商品開発とかに参加したりするのですね。
で、一通り仕事が終わったら、

「じゃあ他社のカタログ見て組み方勉強したり新商品考えていこうか」

と言う話になるわけです。
そういうわけで、こんなに真面目にニッセンのカタログを見たことがかつてあったであろうかと言うほど真面目に、レイアウトから商品写真から説明文までチェックしていたのです。

そこで、ものすごいものを見つけてしまいました。

ニッセンって、服から家具、ペット用品に至るまで、かなり手広く商品を取り扱っています。その中には私が以前購入した回転式本棚などもあるのですが……。
こういうカタログの本棚って、だいたい使用例写真という感じで本が収納された状態で撮影されています。その本棚の雰囲気を考慮して、百科事典だったり洋書だったりするわけですが、私はそんなモンに興味はございません。

もちろん気になるのはコミック専用の本棚や子供向けの本棚。

あそこに収納されている本ってすっごくタイトル気になりません?

私は気になります。
写真を凝視して無意味にタイトルを割り出そうとします。
特に最近はそうです。
自分がカタログに関わるようになって見ると、撮影の時の状況とかが勝手に脳内展開されていくのですね。
明日は本棚系の撮影するから持てるだけ家にある漫画持って出社するように! 
とか上司命令が出るのかしら? それで社員がかったっぱしから持ち寄った漫画を節操なく並べてパシャッとやるのかしら? それとも、こんな大手会社ともなると出版社の人が売り込みで持ってくるなんてコトがあるのかしら。
いいなぁニッセン……と、勝手に妄想してうらやましがりつつ、並んだコミックを判別していきます。だいたい、レーベルまでは瞬時に判断が付きます。
でも、その先は背表紙の色、作者の字数、タイトルの文字数ひらがなカタカナ漢字などから割り出していくことになります。
わりと目が疲れます。

しかし。
今日、カタログで見た写真は凝視する必要性がほとんどなかったのです。
まず、とっても分かり易い背表紙のBANANA FISHが並んでいました。
いい話ですよね、もうホント大好きです。
腐女子道に片足突っ込んでもう片一方も、深淵に踏み込む気満々で振り上げられているような内容の物語です。もれなく殿堂入りしております。

そしてその下。
並んでいたんですよ、

BRONZE 8―ZETSUAIsince1989 (8)
BRONZE8


BRONZEシリーズが!!!
しかもあからさまに8巻の表紙が斜めになって1/3くらいはっきり写り込んでるし!!
思わずデスクで吹き出しかけて危ういところで踏みとどまりました。
誰だよこんなとこにボーイズラブ漫画写り込ませた奴は?
何回かあったはずの校正……誰も指摘しなかったのか持ってきた本人以外誰も知らなかったのか、はたまた会社に撮影用に常備されていた漫画から不幸にも選ばれてしまったため誰一人内容を知らなかったのか……。でもBANANA FISHとの組み合わせにものすごく誰かの意志を感じる気がします。腐の意志が!

これ、下手しなくても百万部単位で日本中にばらまかれてるんだけどなぁ

良いのかニッセン。
ホントに良いのか。
つーか大丈夫かニッセン……?

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