小説や漫画は、基本的には絶対評価されるべきものだと思っています。
自分の中に(主観まみれとはいえ)基準があって、それに沿って読了した作品について、どうだったかと判断するのです。

しかし、相対評価が皆無かと言えばそんなことはないのです。

まず、人と話をする時。
お互いの読書傾向・好み・判断基準を熟知していて、
「あの本読んだ? どうだった?」
「うん、かなりいけてたよ。おすすめ」
と言うやりとりだけで本の貸し借りが成立する相手は片手で足りる程度です。

ほとんどの人とは、
「その本面白かった?」
「うん。○○さんの××より良い感じ」
「へー。じゃあ□□さんの本が好きなら読めるかな」
「同じ系統だからたぶん気に入ると思うよ」
と言うような話になります。
お互いに知っている他の作品と較べて判断することが多いのです。


また、自分ひとりで面白いかどうかを考える時も、その本の前後に読んだ作品によってかなり左右されます。私の場合、ボーイズラブ系の本は特にその傾向が強いようです。

○○を読んだ後に××を読んだらものすごい傑作のように感じた

と言うような感想が浮かんでしまうのです。
(実際に面白かったのですが、過剰反応してしまうというか、スイカに塩をかけたらさらに甘くなる感じというか……)

学校の試験と違って明確に点数化できない分、絶対評価は難しいと思う今日この頃でした。