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泣かせてみたい〈1〉
4199000313川原 つばさ

徳間書店 1997-06
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ボーイズラブ・レビュー


このシリーズ、ホントに好きなんですよ。
今も番外編が年に1冊とかのペースで出ています。
完結するまでずっと、リアルタイムで追いかけていました。

兄の影響でホテルマンを目指すようになる高校中退少年・慎吾と、彼を陰にひなたに支える大人の男たちのお話なのです。
慎吾の成長&青春物語でもあります。
(関係ないですが冒頭に出てくる大阪の印象は最悪です。
うへぇ、今でもあんな出来の悪いタクシーの運ちゃんいるのかな……?)

ちなみに当時この作品を妹に布教した結果、私以上にはまった妹は宣言しました。

「私もホテルで働く! んで、将来はコンシェルジェになるから!」

……そして本当にホテルでバイトを始め、就職もそっち方面に向けて動き出してしまったという我が妹(しかしホテルの雇用条件てかなり悪いですよね。見せてもらってびっくりしました)。

「なぜホテルに? って面接で訊かれても正直に答えられへんわ

と呑気に笑っておりました。
そりゃ言えないでしょうよ……。
ホテル関係の知り合いを微妙に増やしつつ暮らしている妹。
東京のパークハイアットを下見に行って、敷居の高いホテルやったわ。
と漏らしておりました。ちなみに私も妹もホテルは大阪のリッツがお気に入りです。
(あそこのホテルは就職の資料を請求したら、↓をどーんと送ってくれました。
でも妹はすでに自腹で買っていたので、家には同じ本が2冊あります(笑))

リッツ・カールトン物語―超高級ホテルチェーンのすべて

ホテルで徹底的にサービスを追求するいい男たち。
華やかな世界の裏舞台をちょっと覗いた気分になれます。
一人称で書かれているので、とても読みやすいです。


以下ネタバレ妄想注意!



紹介文です。


高校を一年で中退した俺・芹沢慎吾は、現在家出中の身。ところが俺を連れ戻しに、義兄・貴奨がやってきた!!親同士の再婚でできた年の離れたこの兄は、超イイ男で高飛車で…。会えば喧嘩ばかりの俺たちだけど、仕事に命賭けてる貴奨が、カッコいいのは認めてる。奴は、一流ホテルのコンシェルジェなんだ―。


特にやりたいこともなく、あっさり高校を中退してしまった慎吾が、本当にやりたい仕事を見つけて、それに向かって努力していきます。
この作品で注目すべきは、その慎吾を取り巻く様々なタイプの大人の男たち。
ホテルマンとして一線で活躍している義理の兄・貴奨や、その元恋人・高槻、自由奔放に生きる危険な匂いのする健と江端。
もうよりどりみどりです
ちなみに慎吾のお相手は健さんです。
ホテルマンとして付き合うには危険すぎる男だと(実際、作品内でも刑事事件を起こして逮捕服役してしまいましたし)、貴奨はいい顔をしないのですが、慎吾は健さんを選んでしまったんですね。

でも私は江端さんと健さんカップル&貴奨と高槻さんカップル復活希望なのですが。
というか、この作品、健さんファンが異様に熱いのですが、私はちょっと彼が苦手で、高槻さんと貴奨のほうが好きです。
大人同士の恋愛を川原つばささんが書くと、なぜか怪しい空気が行間にたちこめるのです。健全な健さん×慎吾の組み合わせももちろん良いのですが、時々、ドライだったり怪しい雰囲気満載のアダルトカップルが恋しくなります。

とりあえず、この作品を学生時代に読んで良かったなと思っています。
人間、目標があれば頑張れるよな、ということを教えてくれます。
……最近読み返してないのですが、今読んだらまた感じ方とか変わるでしょうか。

あと、これ読んでると無性にホテルに遊びに行きたくなります。
実際、地元にあるリッツ・カールトンとか帝国ホテルに行ったりしましたよ……。
さすがに宿泊はしませんでしたが(妹と二人で泊まろうとしたら、「それだけ出したら海外に行ける! わざわざ地元のホテルに泊まりに行ってどないすんねん!!」と、全力で親が止めてきました。ははは。バイトで稼いだ金で行くんだからいいじゃん♪とは思ったのですが一応思いとどまってます。……どうせなら東京に行った時に泊まるか、ということで。)
そう言う意味では金のかかる作品でした。

この作品に出てくるホテルマンがサービスに傾ける情熱とか、スゴイです。
空間にお金を払う意味ってあるかも知れないなぁと思わされます。

成長していく慎吾や、彼に触発されて変わっていく健さんや、彼を育てようと手を差しのべる大人たちの素敵なお話なのです。

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