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4896017145無作法な紳士
榎田 尤利 金 ひかる


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ボーイズラブ・レビュー



榎田尤利さんの今年最後の新刊本です。
……何でこんなにスケジュールが偏っているんだろう。
まだ今年は4ヶ月以上残っているのに。

この機に彼女の未読の著作でも集めて読もうかな、と思っています。

今回の作品は田舎のワイルド攻と都会の御曹司受という組み合わせでした。
うわー髭もじゃ……キスする時ちくちくするだろうなー。
と思っていたら、町に出た時に速攻剃ってました。残念。


以下ネタバレ妄想注意!







紹介文です。


九重財閥の長男・桜彦は、
後継を狙う姉の企みで遭難しかけたところを克郎に助けられる。
実は克郎が相当な美男子だと知った桜彦は、
姉への報復に克郎に惚れさせて後継争いから脱落させる作戦を思いつく。
粗野な克郎を紳士にするための特訓が始まるが、
いつしか彼に惹かれていき…。



うわー財閥の後継者争いだ……。
と思っていたんですが、それ自体は大したことなかったです。
そもそも、争いが始まる原因になった父親の病気が仮病だったんですから。

それより印象的だったのが、冒頭の方言。
意味わかんねぇ。
じっくり見ればなんとなくは理解できるのですが、それでも細部は無理。
ヒアリングなんて壊滅に決まってます。
受少年が「せめて英語かドイツ語で……」と思った気持ちは分かります。
(後書きでちゃんと和訳が掲載されていました)
遭難しかけた少年・桜彦を助けた山男・克郎が格好良すぎです。

山にはすべてがある

という祖父の言葉の通り、山で生きていてそれを誇りに思っているとこがものすごく格好いいのです。ちなみに彼は老犬を飼っていますが、そのワンコが死ぬ場面はなくてほっとしました。どうも、犬が死ぬところには弱いようです。

東北の山奥の生活って、御曹司にはカルチャーショックもいいところだったようで、そのあたりにはちょっと同情しました。そりゃ、トイレが穴掘っただけの地面だったら引きますよね……。(でもモンゴルの草原なんかを旅行すると、その穴すら自分で掘らないといけないのですが。しかももちろん、囲いもなーんもない……。まぁそこまでではなくても日本ほどトイレ事情の良い国は少ないですよね)

どっちかというと克郎を都会に連れて行って紳士に仕立て上げるより、桜彦がどんどん野生化していく様子を書いた方が面白かったような気がします。完全に私好みですけど。
最後に、後継者争いにしがみついてた自分がちっぽけに見えました。
という感じのパターンでも良いので、田舎生活の描写がもっと読みたかったです。

しかし! 都会に出てきた克郎も捨てがたく。
ガタイが良いので正装が決まっていたり、

「過剰包装の時代は終わった」

と言い放って100万くらいするアクセサリーの包装を断っていたり、
桜彦の姉の気を引けと言われて、

姉ちゃん良いケツしてるな

と真顔で言ってみたり。
うーん。ナチュラルに凄い攻様です。

後継者争いの最中に薬使って強姦されかけた桜彦を助けた時も様になっていたというか。ボーイズラブ的展開を優先するならそのままコトに及んでも良さそうなものを、そうしなかったりしたところに、彼の男を感じました。

ラストの告白も豪快でしたし。

「おまえに話がなくても、俺にはあるんだ」

「抱いていいか」

「明日帰る。最後の夜なんだから、抱かせろ


超剛速球です。
最後だから抱かせろってアナタ。
いやいいんですけども。

結局、克郎の性癖についてははっきりと記載がなかったんですよね……。
元々そっちのケがあったのか。
はたまた美少年によろめいたこれが最初のきっかけか。
真相は謎ですが、最終的にはくっついて、桜彦は克郎の田舎に実の母親と共に移り住むことになります。まぁ、彼は財閥の後継には向いてないっぽかったので、これで良いんじゃないでしょうか。
彼は掌に乗る苺みたいな幸せを大事に育てるのが見てるような気がします。
経営の才覚なら、あの良いケツした姉ちゃんの方が勝ってそうですし。

なにはともあれ、読後感爽やかな1冊でした。
ごちそうさま。

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