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4813011020犬より愛して
藤森 ちひろ 山田 ユギ

大洋図書 2005-07-25
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ボーイズラブ・レビュー



新刊ラッシュで読む方に専念していたのは良いのですが、
なかなか当たりがなくてなんとも言いようのない気分です。
非BLも結構色々出ていたので、まとめ買いしてかなり財布が寒いです。

ちなみにこの作品は表紙の犬にやられてお買いあげした1冊でした。
黒のオビに蛍光オレンジで、
俺が男と寝るはずがない
とか太字で書いてあったのですが、別の非BL本の間に挟んで、
カバーはけっこうですっ! とお断りしてお持ち帰りしてきました。
久々にリアル本屋さんでボーイズラブを購入しました。
(基本的にネット購入が多い)

そして、きっと犬が仲の悪い二人の橋渡し役になるのねー。
と思いながら読んだのですが。

以下ネタバレ妄想注意!





紹介文です。


どうして、こいつがここにいるんだ?
11年ぶりに高校の同窓会に参加した泰文は、
そこで天敵・伊勢谷と再会する。
伊勢谷は泰文のファーストキスを奪った男でもある。
こいつとは二度と会いたくない!と思っていたのに、
目覚めると全裸でふたりはベットにいて!?



あまりなかの良くなかった同級生同士が同窓会で再会してそのままできあがる。
しかもきっかけは酒に酔いつぶれた受を攻がおいしくいただいて……。
絵に描いたような展開となった作品だったんですが。


犬が……
犬が…………

もう、橋渡しどころの騒ぎじゃなく、作中でお亡くなりに……。


泰文(受)が拾って育てていた犬なのですが、
もう名前の由来からして哀れだったのです。
ボロボロのところを拾ったので、命があるだけ丸儲けマル
……って、他になんかなかったのか!?
目がくりくりしてて可愛いとか尻尾がふさふさだとか何かあるだろ。
丸儲けでマルはないよなぁ。


まぁ、いやな予感はしてたんですよ。
犬の年齢が14歳だと書いてあった時点で。

しかも攻は獣医さんです。
ううっ、死因はおおまかに言えば老衰。

あらすじを読めば最後までストーリーの予想ができるカップルの成り行きより、
犬の生死の方がインパクトが強かったという感じでした。
(今年の2月くらいにちょうど我が家の愛犬が老衰で死んでいたのでちょっとこれは効きました。ウチの場合は死亡→即、山に穴掘って土葬なので、業者に頼んで火葬して骨を持って帰って……というような余韻はないのですが、気持ちは良く分かります……。)

確かに犬がきっかけでうまくいったようなカップルでしたけど、
素直に喜べないものがありました。


ちょっと人間の話もしておきますと、攻は強引に見えてわりといい人です。
(わりといい人が狙った男を酔いつぶして頂いてしまうのかというツッコミは置いておいて)
根はいい人です。
強引なのは、受の性格を見るに仕方ないでしょう。
ああいう恋愛に対して引っ込み思案(それ以前に男相手の恋愛なぞ考えたこともない)な人間を相手に気長に待つような真似をしていたら、恐らくいつまでたっても一歩も状況は進展しなかったでしょうから。
というか、自分の仕事に対してちゃんとプライドを持っている人は、それだけでかなりポイントが高いです。

ただ、攻男の印象はそこそこだったのに、どういうわけかあまり受の泰文にあまり感情移入ができなかったので、犬死亡のインパクトも相まって彼らの恋愛に入り込めませんでした。 受至上主義な人間なもので、これはちょっと痛かったです。

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