4576991140神経衰弱ぎりぎりの男たち
高遠 春加

二見書房 1999-07
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ボーイズラブ・レビュー



高遠春加さんのデビュー作です。
以前読んだ楽園建造計画がとても気に入ったので購入してみました。
雰囲気は違いますが描写が丁寧なのは同じで、全体的にほわんとした雰囲気のお話です。
1話目がかなりギャグ路線で、2話目がシリアス。
時系列で言えば2話→1話という構成でしたが、それが上手く作用していました。


以下ネタバレ妄想注意!





紹介文です。


ある朝、七瀬が目覚めると隣に見知らぬ男が素っ裸で寝ていた!
そいつは高槻コンピュータとひそかにあだ名されるほどの、
医学部きってのデキル奴、かつまた超美形。
しかも、七瀬と彼とは現在同居中の恋人同士だという…!
果たしてそれは事実なのか?そして七瀬はなぜ突然、記憶喪失に!?
どきどきわくわくの表題作+すったもんだの二人出会い編の書き下ろし。



いきなり記憶喪失ネタかよ?
とまず突っ込んでみる……。

そりゃ、ね。
朝起きて自分が素っ裸で隣の相手も素っ裸、おまけに二人とも男。
それで記憶がなかったらビビりますよね。
あまつさえ覚えもないのに腰が重かったりしたら、気も遠くなろうってもんです。

しかも、恐る恐る昨晩の確認をする受(七瀬)に、攻(高槻)はあっさり答えます。

「セックスしたよ」

目眩を覚えた七瀬に、「お…男同士なのに」
さらに追い打ちを掛ける高槻のセリフに爆笑します。

「それがどうした。男にだって穴はある」

まぁ、その通りなんですけれども。
なんつー即物的な言い回しでしょうか。
穴って、穴って…………ねぇ?


そして、受も蒼白なら攻も相当ダメージを受けてます。

「俺がおまえを落とすのにどれだけ苦労したか、まさか知らないとは言わせんぞ!」

あっさり知らないと言われて凹む高槻。
ちなみに、どれだけ苦労したかの顛末は2話に書かれております。

そしてこの記憶喪失のオチがなんとも馬鹿馬鹿しい。
別に暗い過去とかトラウマとかではなく。
なんと七瀬の友人が遊び半分でかけた催眠暗示が見事に効いただけだったという。
笑い話です、もう100%笑う話です。


笑えなかったのが後半。
トラウマ持ちの高槻と、住む場所が無くなって高槻と同居をはじめていた七瀬の馴れ初め編。
結構ヘヴィーなお話でした。
そりゃ多少、時系列が狂ってもこの構成にするよな、という感じです。
高槻のトラウマを中心に話が進んでいきます。
父親がどうしようもない人間で行方不明になった挙げ句に死体で発見されていたわ、
成人したとたん10年一緒に暮らした義理の母親に捨てられるわで、
人間不信というか自分不信に陥っていた高槻が立ち直っていく過程が良いです。
その高槻に寄り添いたいと思うようになっていく七瀬とか、
七瀬の友人の左右田も良い味を出しています。

完璧じゃない人間同士を寄り添わせることで、前進していく。
という感じのこの作品、好きです。

全3冊なんだそうで、またそのうち買いそろえたいと思います。
(高遠春加さんの本、全冊揃えるかも知れない……)




あと、桃色の雲のもりりんさんからミュージックバトンがまわってきたので、
答えてみます。

■Total volume of music files on my computer
(コンピュータに入ってる音楽ファイルの容量)
3.6G 

■Song playing right now (今聞いている曲)
鬼束ちひろ ROLLIN

■The last CD I bought (最後に買ったCD)
元ちとせ ハイヌミカゼ

■Five songs(tunes) I listen to a lot, or that mean a lot to me
(よく聞く、または特別な思い入れのある5曲)
青いベンチ
桜坂
夏の思い出
市場へ行こう
That's what I go to school for
To Be With You
The Graduation Song

■Five people to whom I'm passing the baton (バトンを渡す5人)
……ええと。
この辺で切っちゃって良いですかね?




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