4576050826楽園建造計画 (1)
高遠 琉加 依田 沙江美

二見書房 2005-05-31
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ボーイズラブ・レビュー



私は「あかの他人が集団で生活をする」という設定が好きです。
自分も体験者だから同感できるという部分もあるんですが、
家族以外の人間が集まって暮らす不思議な空気が良いのです。

それなりに気を遣う部分と、
仲間が集まってどんちゃん出来る部分、
ボーイズラブ設定抜きでも不可思議な人間関係。
ドラマが生まれやすいのですよ実際。

一緒に暮らすことによって生まれる独特の連帯感とか、
こじれるととっても厄介な同居人との仲とか、
話のネタには事欠きません。

高遠琉加さんの本はこれが初体験だったんですが、
もう、裏の紹介の、

「格安のアパート」
「寮のような和気藹々っぷり」
「軽くひく主人公」

に吸いよせられるようにして購入しました。


以下ネタバレ妄想注意!





まずは紹介文を。


桜陵大学経済学部二年の三木高穂は、
わけあって学生課から紹介された格安アパート、
パレス・シャングリラ五反田の住人になる。
そこは一階がアトリエ、二階が住居という風変わりな構造で、
住人のほとんどは桜大の芸術学部生。
高穂の入居初日には歓迎鍋パーティーが催されたが、
寮のようなノリの和気藹々ぶりに高穂は閉口気味。
特に不動産業者巡りをしている途中で出会った、
写真学科二年の蝶野洸には、
いきなり写真を撮られたり部屋に侵入されたりと、
気分を害されっぱなし。
ところが、その蝶野にバーのバイトに駆り出されて以来、
彼が高穂の心の不可侵の部分に入り込み始めて…。
武蔵野を舞台に繰り広げられる、
同じ屋根の下の青春群像劇第一幕。



とりあえず真面目な感想からいきます。
(後半、とんでもなく不真面目です……)


何か不思議な文章を書く人でした。
一人称の小説だったんですが、
これは主人公の性格なのか作者のクセなのか、
一人称のくせに妙に突き放した描写になってます。
なんでしょう、一人称なのに三人称で書いてるみたいなんです。

主人公の主観が、そのまま客観的説明にもなっているという、
なんとも不思議な読み心地でした。

あ、でも文章はなかなか好みでしたし、
ストーリーもツボでした。
今時のボーイズラブには珍しく、
本編にセックスシーンはなし。
丹念に主人公を書き込んで、脇役も書き込んで……。
アパートの人間関係を把握するために書かれたような感触でした。

主人公(おそらく受)は写真嫌い。
そしてそのお相手(おそらく攻)は写真学科の学生。

主人公は、
「おとーさんは、俺より写真が大事で、
俺たち母子は捨てられたんだ!」
という、写真家である父に対するトラウマ持ち。
なんとか1巻の最後で父子のわだかまりはある程度解消できたみたいですが、この状況からどうやって恋愛感情が育っていくのか、ものすごく興味があります。

気が付いたらできあがってました。
と言うのじゃなくて、なんとなくこの作家さんなら、
丁寧に恋愛感情に至る過程を書いてくれそうな気がします。

というわけで、2巻出たらもちろん買います。
その間、他の著書も探してみます。
なんか、とりたてて「上手いな~!」ってわけではないのに、
読まされてしまう感覚……久しぶりですこういうの。

絶対、蝶野は私好みのいい攻キャラになります。
ぶっきらぼうだけど優しいのです。
続きが楽しみなシリーズです。





そして以下はものすごく不真面目で、
全然まったく! 
ボーイズラブとは無関係なツッコミです。
興味のない人はスルーして下さいね。




この1冊、私はどーしてもなじめない箇所がありました。
それはズバリ、


攻の名字


です。



蝶野。




私は、十年以上前から週刊少年ジャンプの愛読者です。
どのくらい昔からかと言うと、
ドラゴンボール、幽幽白書、ダイの大冒険、
スラムダンク、るろうに剣心……
このあたりの連載をリアルタイムで読んでたくらいです。
(ちなみにウチの両親も愛読者だったので、
ずっと前にやってた銀牙、北斗の拳あたりも単行本で読みました)

そして、るろうに剣心にずっぷりはまり、
よからぬ方面にも頭の先まで浸かり、
るろうに剣心が終わったあとも、
ヒカルの碁、H×H、アイシールド21、
そしてデスノートなんかが連載されていったおかげで、
当分ジャンプからは卒業できそうにありません。


さて。
るろうに剣心の連載終了後、1本の打ち切り漫画を経て、
和月先生がジャンプ誌上に舞い戻ってこられたのは、
そう昔の話ではありません。

もう連載は終わってしまいましたが、
ついこの間まで紙面に載っていた漫画。


「武装練金」


私には、和月先生のギャグセンスが、
妙な方向に突っ走ってしまったとしか思えない連載で、

「このコミックスを殿堂入りしてる「るろ剣」と並べられるか

と自問自答した結果、
0.5秒で脳が「」と断固とした答えをはじき出しましたので、
コミックは購入せずに連載のみで追いかけていました。


前置きが長くなりましたが、
この武装練金に「蝶野」という、
和月先生がその暴走したギャグセンスでもって繰り出した、


渾身のボケキャラ


その彼の名が「蝶野」と言うのですよ。


彼がどれほどイっちゃってるかは、
百聞は一見にしかずということで、
以下3枚の画像をご覧下さい。


















……ご理解頂けましたでしょうか?



将来、カッコイイ攻になると思われる彼の名前が、
文章中に出てくるたびに、
ワタクシの頭には、
この武装練金の「蝶野」が現れて、
パピヨン♪と笑うのです。

慣れられない……
あの不思議な空気の小説に出てくる、
存在自体がギャグの「蝶野」……。
もうダメ。絶対無理

腹がよじれて死ねる。


ある程度有名なキャラと名前が被った悲劇の一例です……。

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