4044344078スイート・ステップ―東京ナイトアウト番外
川原 つばさ

角川書店 1997-07
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ボーイズラブ・レビュー



怒濤の川原つばさレビューをやるつもりが、微妙に滞ってました。
これからがんがん攻めていこうと思います。


というのもですね。
私、ホントに彼女の書く小説が好きなんですよ。
レビュー書くのに、他のボーイズラブと比べても相当体力使います。

しかも今手がけているのはナイトアウト。
私が愛しちゃってる一樹さんがおられる作品なんですよ。

一樹さんをネタに笑いなんか取れない……
という尻込みがひとつ。
で、その一樹さんには弟がいて二葉と言うのですけど、
妹は二葉ファンなんですね。

当然、彼女もこのブログの存在を知ってます。
で、我が妹君は当然のことを主張するようにこう曰います。


「おねーちゃん! 二葉ネタにせんといてや!!」


いやでもね?
ナイトアウトでこの六本木金髪兄弟ネタにせんで、何をネタにするの。
いやま、いちおう、主人公は忍というキャラなんですが。


というわけで、川原つばささんのレビュー、再開していきますよ。


あ、ちなみにこれ、番外編と銘打って出版されてますが、
そんなん名ばかりの、ほとんど本編ですのでご注意。
本編にサンドイッチして読まないと、話が通じなくなってしまいます。

視点が忍というキャラの一人称になるだけです。
ストーリーは本編の続きなのでご注意。

本編1→本編2→番外1→番外2→本編3→本編4→番外3→番外4→番外5(完結)

という順番が、正しいナイトアウトの召し上がり方です。
レシピを守って美味しく頂きましょう。
スイートステップは番外1です。



以下ネタバレ妄想注意!






さて紹介文です。


優等生の池谷忍の、高校一年の夏休み。
親友の桔梗は恋人の卓也と幸せにひたっているのに、忍の心はちょっとブルー。
優しくて大人の一樹に惹かれながらも、
強気で派手な二葉にもせまりくどかれ、自分の気持ちがわからない。
そんなとき二葉のまわりに、忍を惑わす人物があらわれて…。
「俺と兄貴、どっちが好きなんだよ!!」
人気シリーズ『東京ナイトアウト』の忍とフレモント兄弟の番外編、ついに登場。



はい注目!

人気シリーズ『東京ナイトアウト』の忍とフレモント兄弟の番外編、ついに登場!

フレモント兄弟の番外編ですよみなさん!

フレモント兄弟大活躍。
むしろ一樹さん大活躍。

まぁ、結局、二葉が忍とくっついちゃうんですけどね。


しかし、川原つばささんの書くキャラって、相対的に大人です。
最近、中学生のジャリタレどもを相手に散々苦労している私と致しましては、
忍とかが大人に見えて仕方ありません。
皆さん成熟するの早いです。

一樹さんにしてもですね。
確かこの頃、まだ大学(しかも東大だ……)在学中か卒業したてか、その辺ですよ。
私とあんまり年齢変わらないのに、なんですか、


その色気。


いったい何食って育ったらあんな風になるんでしょう。
ちょっと教えて欲しいもんです。


フレモント金髪兄弟はなんとも個性的な人々なんですが、
とりあえず今回は忍とめでたくできあがった二葉に注目。
(怒るな、妹よ)


忍を情熱的に口説くのは良いんですが、
二葉、相当イッちゃってますから

俺が一番だぞ。一樹にやったらブッ殺す。
と以前に宣言していた二葉。
忍が、一樹さんとはやってないけど裸で抱き合って眠ったと告白したとたんキレます。

「ブッ殺すって言ったよな」

と、持参のナイフを光らせる二葉。
おいおい、あんた、怖すぎですから!
てゆーか、兄弟で男を取り合ったあげく流血沙汰ですか中学生!
と、私が読みながらわたわたと焦っていると、なんと二葉、

自分で自分の手首をざっくりやっちまいます。

ダラダラ血を流しながら忍に迫る二葉。

「…答えろよ。俺と兄貴、どっちが好きなんだよ」

怖い怖い! 何やってんの二葉。
しかもまだまだ二葉の自傷行為は終わりません。
描写によると、手首と肘の中間あたりに1㎝ほど刃がめり込んでいたとか
下手したら動脈ぷっつんですよ。
……良く出血多量にならなかったなオイ。

「おまえに傷なんかつけたら、あっさり死にそうだからさ。
これからはむかついたらここに傷をつけるよ
こんな傷、胸の痛みに比べたら、どってことねーけど、
目で見なきゃおまえ、わかってくれねぇんじゃねぇ?」

で、また別の場所に刃を当てる二葉。


……あのー。
もうそれ、口説くとか通り越して、

フツーに脅迫ですから!!

切ってる本人はどーってことなくても、見てる方が痛いですから!
激しすぎるぞ二葉……。


で、そのまま無事口説き落とした忍と二人で、
病院→ホテルというお定まりコースを辿るわけですが。

いやー、あれだけ出血した後ですよ?



若いって良いね!



あ、いかん。
ツッコミがオヤジだよ私……。

とりあえず、本編に向けての伏線も盛りだくさんな1冊ですが、
私としては是非、この金髪兄弟の素晴らしさを堪能して頂きたいと思います。




我が妹へ。
苦情は一切シャットアウトの方向で

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